2026-10-29 運輸安全委員会
2025年12月12日早朝、秋田内陸縦貫鉄道の秋田内陸線荒瀬駅~萱草駅間にある第3七曲橋梁上で、阿仁合駅発角館駅行きの下り第201D列車(1両編成)が倒木2本に相次いで衝突し、右方向に脱線・転覆して約10m下の地面に転落した。
乗客はおらず、運転士1名が負傷した。運輸安全委員会の調査によると、倒木は線路左側の民有地斜面に生育していた樹木が、地すべりによる土砂崩壊に伴って根元から倒れ、橋梁に倒れ掛かったものと推定された。また、事業者は事故前に同じ斜面で複数の倒木が発生しており、さらなる倒木を予見できた可能性があったが、列車との衝突が脱線につながる危険性を十分に想定できず、適切な対応を取っていなかったことも事故に関与したとされた。
本事故は、斜面・樹木の管理と鉄道運行の安全管理を一体的に行う重要性を示している。

<関連情報>
- https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/detail.php?id=2049
- https://jtsb.mlit.go.jp/railway/rep-acci/RA2026-6-1.pdf
- https://jtsb.mlit.go.jp/railway/p-pdf/RA2026-6-1-p.pdf
概要
秋田内陸縦貫鉄道株式会社の秋田内陸線阿仁合駅発角館駅行き1両編成(ワンマン運転)の下り第201D列車は、令和7年12月12日(金)05時07分頃、荒瀬駅~萱草駅間にある第3七曲橋梁上の右曲線を走行中、倒木と衝突した。これにより列車は右方向に脱線・転覆し、橋梁から約10m下の地面まで落下した。
列車には、乗客はおらず運転士1名が乗務しており、運転士が負傷した。
原因
本事故は、橋梁上の半径300mの右曲線において、列車の進路を支障する位置に2本の倒木があったため、通過中の列車がこれらの倒木に次々と衝突して発生したものと推定される。
列車の進路を支障する位置に2本の倒木があったことは、列車進行方向左側の民有地である斜面の線路付近に生育していた樹木が、地すべりによる土砂の崩壊に伴い根元から倒れ、橋梁に倒れ掛かったことによると考えられる。
また、秋田内陸縦貫鉄道株式会社が、本事故発生前に同斜面で複数の倒木があり、今後も更に発生し得ることが予見可能であったものの、倒木との衝突で列車が脱線にまで至る可能性を想起できず、倒木への適切な対応を行っていなかったことが本事故の発生に関与したと考えられる。
