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新しい木質材料を活用した 混構造建築物の設計・施工 技術の開発

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国総研レポート2020(研究期間 : 平成 29 年度~)
国土技術政策総合研究所 建築研究部 建築品質研究官 犬飼 瑞郎
基準認証システム研究室 主任研究官 荒木 康弘
防火基準研究室 主任研究官(博士(工学)) 鈴木 淳一
材料・部材基準研究室  室長(博士(工学)) 脇山 善夫
基準認証システム研究室 室長 中澤 篤志  主任研究官(博士(工学)) 坂下 雅信  主任研究官(博士(工学)) 毎田 悠承
構造基準研究室  室長(博士(環境学)) 喜々津 仁密  主任研究官 宮村 雅史  研究官(博士(工学)) 三木 徳人
防火基準研究室  室長(博士(工学)) 成瀬 友宏  主任研究官(博士(工学)) 樋本 圭佑  主任研究官(博士(工学)) 水上 点晴
設備基準研究室  室長(博士(工学)) 平光 厚雄
材料・部材基準研究室  研究官(博士(工学)) 土屋 直子
評価システム研究室  室長(博士(工学)) 石原 直  研究官(博士(農学)) 秋山 信彦

(キーワード) 木質混構造建築物,中層,内部あらわし,構造性能,防耐火性能,耐久性能

1.はじめに
地方創生、環境問題への対応、木のある空間の創出などの観点から、建築物の木造化・木質化の促進が求められている。そのため、CLT(Cross Laminated Timber)等の木質系大型パネルを用いた木造と他構造種別等の中層木質混構造建築物(Middle-rise Mixed-structues for Wooden-use-promotion)に関する、一般技術を用いた、構造設計法、防耐火設計法、耐久設計法等の整備に資する技術開発に取り組んでいる。本稿では、本技術開発の概要を紹介する。

2.技術開発の概要
中層木質混構造建築物については、必要となる主要な次の 3 つの技術性能について、必要に応じ意匠面の確認も行いつつ、担当研究者が相互に連携し検討している。

図-1 CLT壁+集成材梁実大架構試験体の全体と詳細

(1)構造性能に関する検討
木材をあらわし(通常見えない部分を見せて仕上げること)や軽微な防耐火被覆で用いることのできるプロトタイプを選定した。その構造設計法や、異種構造(CLT+集成材、S骨組+CLT)の接合部の構造性能評価法等について、技術開発を行っている。

(2)防耐火性能に関する検討
(1)のプロトタイプを用いて、構造性能と、防耐火性能の調和を図りながら、木質構造部分の防耐火性能が建物全体の火災時性能に与える影響を考慮した防耐火設計事例について、技術開発を行っている。

図-2 プロトタイプイメージ例(S 骨組+CLT)

(3)耐久性能に関する検討
木造建築物の腐朽の原因となる雨水浸入や結露等の水分に着目し、中層木造建築物を対象に耐久性向上を目的とした設計・施工方法、耐久性能評価技術、及び維持管理手法の整備について、技術開発等を行っている。

3.今後の予定
国土交通省関係部局、建築研究所、学識経験者、関係団体(木造建築物関係の業界団体等)らとの連携を継続し、技術開発を進めて行く予定である。

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