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営繕工事において生産性向上技術の更なる活用拡大

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生産性向上技術の活用方針を改定

2019-03-27  国土交通省

・2019年度に発注する営繕工事(設計を含む)においてBIM※1の試行を拡大します。
・情報共有システム・電子小黒板を本格活用します。
・発注時(入口評価)及び完成時(出口評価)において、施工合理化技術の更なる導入促進を行います。

1 経緯
国土交通省は2018年度から建設現場の生産性向上を図るi-Constructionを建築分野にも拡大
し、営繕工事において施工合理化技術の導入を推進してきました。
2019年度において更なる生産性向上を図るため、「営繕工事における生産性向上技術の活用方
針」を策定
しました。この方針は2019年4月1日以降に入札契約手続きを開始する官庁営繕関係
の営繕工事に適用
します。
また、これらの取組の普及のため、各省各庁、地方公共団体、業界団体等へ情報提供を行います。
2 「営繕工事における生産性向上技術の活用方針」の概要
[1]BIMの新たな取組
・BIMを用いた基本設計図書の作成及び納品(試行)
・施工BIMを改修工事に拡大(試行)
[2]情報共有システム・電子小黒板の本格活用
・新たに情報共有システムに必要な機能要件を明確化し、全国で本格活用
・原則全ての営繕工事で電子小黒板を本格活用
[3]施工合理化技術の更なる導入促進
・発注時に施工合理化技術を評価する対象工事を改修S型にも拡大
・発注・完成時における評価・加点の対象となる例示技術の追加
[4]ICT建築土工※2の試行継続
※1 BIM:Building Information Modeling
※2 ICT建築土工:ICT土工の省力化施工技術を建築工事における根切り・土工事に活用するもの。

添付資料

【参考】営繕工事における生産性向上技術の活用について

【別紙】営繕工事における生産性向上技術の活用方針

営繕工事において、更なる生産性向上技術の積極的な活用を図り、建設生産プロセス全体にお ける生産性向上を推進するため、下記のとおり取組む方針とする。

1 対象
大臣官房官庁営繕部整備課特別整備室、各地方整備局営繕部、北海道開発局営繕部及び沖縄 総合事務局開発建設部(以下「整備局等」という。)において、平成 31 年 4 月 1 日以降に入 札契約手続きを開始する工事及び設計業務を対象とする。

2 生産性向上技術の活用
(1)BIM を用いた基本設計図書の作成及び納品(試行)
平成 31 年度に業務発注を行う新営設計業務のうち、国土交通省大臣官房官庁営繕部が指定 するものについては、「BIM を用いた基本設計図書の作成及び納品」を試行する。
試行内容は、以下のとおり。
1)基本設計に関する標準業務の BIM 活用による実施
2)基本設計図書の BIM データによる作成及び納品
3)効果検証

なお、試行を行う業務については、以下の例を参考に業務説明書、特記仕様書等に試行対 象業務であることを明記する。

(業務説明書、特記仕様書等記載例)
本業務は「BIM を用いた基本設計図書の作成及び納品」の試行を行う対象業務である。

また、BIM データによる納品に対応するため、整備局等において円滑に BIM を用いた基 本設計図書の審査等が可能となるよう、必要なソフトウエア及びハードウエアを順次整備す ること。
(2)BIM モデルを活用した施工に関する調整
①発注者指定の場合(試行) 官庁営繕費による工事であって、平成 31 年度に工事発注を行う新営工事(建築工事の入 札契約方式が総合評価落札方式技術提案評価型 S 型(以下「S 型」という。)によるものに限 る。)及び平成 31 年度に工事発注を行う空調衛生設備改修工事(主たる工事が空調衛生設備 改修工事であって国土交通省大臣官房官庁営繕部が指定するものに限る。)については、 「BIM モデルを活用した施工に関する調整」を試行することを原則とする。
試行内容は、新営工事にあっては、仮設 BIM、BIM モデルを活用したデジタルモックア ップ(見本施工)、BIM モデルを活用した他工事との調整(機器・照明・スイッチ類位置の調 整、干渉チェック調整)、その他 BIM モデルを活用することが効果的な実施項目から、事業 に応じて発注者が試行部位を指定して実施する。
空調衛生設備改修工事にあっては、BIMモデルを活用した他工種との調整(建築、電気 設備その他の収まり等の調整、干渉チェック調整)、メンテナンス性の調整、その他 BIM モ デルを活用することが効果的な実施項目から、事業に応じて発注者が試行部位を指定して実 施する。必要に応じて、3次元スキャナ、VR(バーチャル・リアリティ、仮想現実)技術等 を併用する。
発注者が指定した試行内容については、BIM モデルによる電子納品を行う。
試行にあたっては、その効果を測定するための調査を行う。
なお、試行を行う工事については、以下の例を参考に入札説明書、特記仕様書等(以下「入 札説明書等」という。)に試行対象工事であることを明記する。

(入札説明書等記載例)
本工事は「BIM モデルを活用した施工に関する調整」の試行を行う対象工事である。

②受注者提案の場合
①の試行内容を除き、すべての工事について、受注者から「BIM モデルを活用した施工に 関する調整」の提案があれば積極的に採用する。

(3)情報共有システムを活用した工事関係図書等の効率化、電子納品等
情報共有システムを活用した工事関係図書等の効率化、電子納品等の実施にあたっては、整 備局等毎に定めた運用方法に基づき実施すること。
なお、発注者指定の対象工事については、以下の例を参考に入札説明書等に適用対象工事で あることを明記する。

(入札説明書等記載例)
本工事は「情報共有システムを活用した工事関係図書等の効率化、電子納品等」の適用 を   行う対象工事である。
適用にあたっては、国土交通省大臣官房官庁営繕部が定める「工事施工中における受発 注者間の情報共有システム機能要件 2019 年版 営繕工事編」を満たす情報共有システム を使用すること。

また、発注者指定の工事を除くすべての工事については、「営繕工事における工事関係図書 等に関する効率化実施方針の制定について」(平成 26 年 3 月 31 日国営整第 247 号)によ り、受注者から「情報共有システム」の提案があれば積極的に採用すること。この場合も、 国土交通省大臣官房官庁営繕部が定める「工事施工中における受発注者間の情報共有システ ム機能要件 2019 年版 営繕工事編」を適用する。

(4)ICT 建築土工※1を活用した施工
※1:「ICT建築土工」とは、ICT土工の省力化施工技術を建築工事における根切 り・土工事に活用するもの。
①発注者指定の場合(試行)
官庁営繕費による工事であって、平成 31 年度に工事発注を行う新営工事(建築工事の入 札契約方式が S 型によるものに限る。)については、「ICT 建築土工を活用した施工」を試 行することを原則とする。
試行内容は、以下のとおり。
1)ICT 建設機械に入力する施工用データの作成
2)ICT 建設機械による施工
3)3 次元データの納品
なお、ICT 建設機械とは、バックホウの 3 次元マシンコントロール技術(MC)又はバッ クホウの 3 次元マシンガイダンス技術(MG)を用いた建設機械を指す。
起工測量、3 次元出来形管理等の施工管理は、ICT 建築土工の試行においては必須としな い。ただし、受注者より提案があった場合は、精度管理に留意した上で監督職員との協議に より実施することができる。
試行にあたっては、その効果を測定するための調査を行う。
なお、試行を行う工事については、以下の例を参考に入札説明書等に試行対象工事である ことを明記する。

(入札説明書等記載例)
本工事は「ICT 建築土工を活用した施工」の試行を行う対象工事である。

②受注者提案の場合
①を除くすべての工事について、受注者から「ICT 建築土工を活用した施工」の提案があ れば積極的に採用する。

(5) デジタル工事写真の小黒板情報電子化
平成 31 年度以降に工事発注を行うすべての営繕工事について、「デジタル工事写真の小黒 板情報電子化」を活用することを原則とする。
デジタル工事写真の小黒板情報電子化の実施にあたっては、「デジタル工事写真の小黒板 情報電子化について」(平成 29 年 3 月 1 日付け国営整第 211 号)を準用し、実施する。
なお、対象工事については、以下の例を参考に入札説明書等に対象工事であることを明記 する。

(入札説明書等記載例)
本工事は、「デジタル工事写真の小黒板情報電子化」の対象工事である。

3 総合評価落札方式における評価(入口評価)
施工合理化技術の提案を促進するため、新営工事及び改修工事(建築・電気設備・機械設 備各工事の入札契約方式が S 型によるものに限る。)のうち、施工合理化技術に関する技術 提案(ただし、上記2に示す発注者指定の技術を除く。)について、S 型における技術提案 の評価項目で評価することを標準とするとともに、工事における必要度・重要度に基づき適 切に配点等を設定する。
なお、評価の対象とする施工合理化技術について、以下の例を参考に入札説明書等に明記 する(例示した技術のうち、各工事で設定した技術提案テーマに明らかにそぐわないものは 削除すること。)。

(入札説明書等記載例)
(○○のテーマに関する 5 つの提案のうち、)以下の項目については、必ず 1 提案以上記載 すること。
・施工合理化に資する提案(品質確保については標準案と同程度であっても可。)
施工合理化とは、品質及び安全性を確保しつつ、プレキャスト化、プレハブ化、配管等の ユニット化、自動化施工(ICT建築土工、床コンクリート直均し仕上げロボット、追従運 搬ロボット、自立運搬ロボット、溶接ロボット、ケーブル配線用延線ロープ敷設ロボット、 天井裏配線作業ロボット、装着型作業支援ロボット等)、BIMの活用、小黒板情報を活用 した工事写真アルバムの自動作成等、合理的な施工方法を採用することにより、現場の作業 時間を短縮する等、生産性を向上させることをいう。

4 請負工事成績評定における評価 (出口評価)
施工合理化技術の提案を促進するため、全ての営繕工事において、受注者が入札時又は工 事中に施工合理化技術に関する技術提案を行い、履行による効果が確認された場合、請負工 事成績評定要領に基づき評価する(ただし、上記2に示す発注者指定の技術を除く。)こと を、入札説明書等に記載する。
評価にあたっては、上記3により入札説明書等に例示的に記載した施工合理化技術につい ても評価対象とすることに留意すること。
なお、評価の対象工事については、以下の例を参考に入札説明書等に明記する。

(入札説明書等記載例)
本工事は、受注者が入札時又は工事中に施工合理化技術(ただし、発注者指定の技術を除 く。)に関する技術提案を行い、履行による効果が確認された場合、請負工事成績評定要領に 基づき評価する対象工事である。

5 積算の考え方
①発注者指定の場合 内容及び範囲に応じて、適切に対応する。
②受注者提案の場合 受注者負担とする。

お問い合わせ先

国土交通省大臣官房官庁営繕部整備課施設評価室 山田、榮西
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0900建設一般0910施工計画、施工設備及び積算92建築
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