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JIMテクノロジーがリニア初のシールドマシンを完成

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2020-03-11   株式会社IHI 

株式会社IHI※1(以下「IHI」)のグループ会社であるJIMテクノロジー株式会社※2(以下「JIMT」)は,東海旅客鉄道株式会社※3(以下「JR東海」)が建設を進めるリニア中央新幹線の施工に導入する最初のシールドマシン(以下,本シールド)を,1月24日に完成させました。

 本シールドは株式会社熊谷組※4(以下「熊谷組」)・大豊建設株式会社※5・徳倉建設株式会社※6のJVが施工する,地下約90mの大深度区間を含むリニア中央新幹線の「第一首都圏トンネル(北品川工区)」で使用されるもので,鉄道用のシールドマシンとしては国内最大級です。1日当たり平均約20m,1か月当たり平均約400mの掘進を可能とします。

 本シールドは泥土圧シールド※7でカッターヘッドの掘削面に約700個のビット(刃)を備えています。これまでは掘削工事の中で,ビットが摩耗し,交換する際,地盤改良を行ったうえで,作業員がシールドのカッター前面に出て作業を行う必要がありました。この作業は事故の危険を高め,工期の長期化につながります。このような課題を解消するため,JIMTと熊谷組は2017年に,刃が摩耗しても遠隔操作で安全かつ効率的にカッタービットの交換を行う「サンライズビット工法」(以下,「本工法」)を開発しました。今回,本シールドに本工法を適用し,地山用,仮壁用,地山用予備のビットが順に掘削面に出てビット交換を行う装置を搭載,また,施工に万全を期すために複数のビットを準備する予定です。

 今回完成した本シールドマシンにより,第一首都圏トンネルの延長約36.9kmのうち,JV施工の北品川工区約9.2kmの区間内が掘削される予定です。

 JIMTは2016年に,IHI,JFEエンジニアリング株式会社※8,三菱重工業※9のトンネル掘削機事業を統合し,発足しました。前身の3社合わせて,これまで4,000台の納入実績があります。JIMTは,今後も国内,海外市場において拡大が見込まれる需要に対応するため,受注活動を推進し,技術力を活かして,世界市場におけるリーディングカンパニーになるよう取り組んでいきます。

完成したシールドマシン(JR東海提供)

完成したシールドマシン(JR東海提供)

【注釈】

※1 株式会社IHI(本社:東京都江東区,社長:満岡 次郎)

※2 JIMテクノロジー株式会社(本社:神奈川県川崎市,社長:三木 孝信)

※3 東海旅客鉄道株式会社(本社:愛知県名古屋市,社長:金子 慎)

※4 株式会社熊谷組(本社:東京都新宿区,社長:櫻野 泰則)

※5 大豊建設株式会社(本社:東京都中央区,社長:大隅 健一)

※6 徳倉建設株式会社(本社:愛知県名古屋市,社長:德倉 正晴)

※7 泥土圧シールド

・切羽に掘削土を流動化させるための添加剤を注入し,カッターで機械的に土砂と混合させ,改良土にした後,切羽とシールド隔壁との間に改良土を充満させ,シールドの推進力により加圧することで,切羽の安定を図りながら,掘進するシールドマシン。

※8 JFEエンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区,社長:大下 元)

※9 三菱重工業株式会社(本社:東京都千代田区,社長:泉澤 清次)

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