廃熱利用や再エネ主力電源化につながる省エネルギー技術を追加
2019-07-18 新エネルギー・産業技術総合開発機構
NEDOと経済産業省資源エネルギー庁は、省エネルギー技術の研究開発や普及を効果的に推進するため、将来に向けて省エネルギーに大きく貢献する重要分野を特定した省エネルギー技術戦略に定める重要技術を改定しました。
今回の改定では、第5次エネルギー基本計画などの政府の方針を踏まえ、廃熱利用や再生可能エネルギーの主力電源化につながる省エネルギー技術などを追加しました。
改定された重要技術は、省エネルギー技術開発支援事業「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」2019年度第2回公募における優先採択の基準に適用されます。
図 省エネルギー技術戦略に定める重要技術
1.概要
省エネルギー技術は、広範で多岐に渡ることから、より効果的に技術開発や普及が促進されるためには、重点的に取り組むべき分野を特定することが重要です。
省エネルギー技術戦略は、2030年に向けた省エネルギー技術開発推進に関するロードマップとして、初版「省エネルギー技術戦略2007」策定以降、順次改定※を行っています。
このたび、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と経済産業省資源エネルギー庁は、省エネルギー技術の研究開発や普及を効果的に推進するため、将来に向けて省エネルギーに大きく貢献する重要分野を特定した省エネルギー技術戦略に定める重要技術を改定しました。重要技術の見直しは、有識者(委員長:横山明彦東京大学教授)による部門横断的な検討などを通じて、実施いたしました。
本改定が省エネルギー技術の研究開発プロジェクトの企画立案などに活用されるとともに、関係者間に広く共有されることにより、省エネルギー技術の開発や普及が一層促進される一助になることを期待します。
改定された重要技術は、省エネルギー技術開発支援事業「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」2019年度第2回公募における優先採択の基準に適用されます。
2019年度「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」に係る第2回公募について
2.重要技術の改定の主なポイント
今回、重要技術の一部について見直しを行いました。
廃熱利用や熱システムの脱炭素化を促進するため、廃熱を高効率に電力に変換する技術や高効率電力加熱技術などを重要技術に追加しました(排熱の高効率電力変換、熱エネルギーの循環利用、高効率電気加熱(誘電加熱、レーザー加熱、ヒートポンプ加熱)など)。
また、デジタル技術を活用する新たなビジネスモデルの登場や、近年の情報量の急増を踏まえ、第4次産業革命関連技術を重要技術に追加しました(次世代プロセッサ(ニューロモーフィック、量子コンピューティング)、カーシェア・ライドシェア、ブロックチェーンなど)。
さらに、再生可能エネルギーの主力電源化の方針を踏まえ、電力需給の調整力や予備力に関する技術を重要技術に追加しました(柔軟性を確保した系統側/業務用・産業用高効率発電、電力の需給調整(高性能蓄電池)など)。
【注釈】
- ※ 「省エネルギー技術戦略」の策定は、2007年から逐次実施しており、前回は2016年9月に行いました。
3.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO 省エネルギー部 担当:柳田、中原、小笠原、福島
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 担当:佐藤、坂本、中里
資料
- 補足資料