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近畿日本鉄道名古屋線の重大インシデント[車両障害](令和3年11月23日発生)

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2022-12-01 運輸安全委員会

概要

報告書番号:RI2022-1-1
発生年月日:2021年11月23日
区分:鉄道
発生場所:名古屋線 伊勢朝日駅構内[三重県朝日町] (伊勢中川駅起点51k433m)
事業者区分:大手民鉄
事業者:近畿日本鉄道株式会社(法人番号 5120001183629)
事故等種類:車両障害
踏切区分:
人の死傷:
都道府県:三重県
概要:
近畿日本鉄道株式会社名古屋線の近鉄名古屋駅発大阪難波駅行き6両編成、特急第0168列車の旅客専務車掌は、令和3年11月23日(火)、伊勢朝日駅付近で列車最後部進行方向左側の旅客用乗降口の扉が開いていることを認め、運転士に列車を停止させるよう連絡した。連絡を受けた運転士はブレーキを操作して列車を停止させた。
指令の指示に従って、旅客専務車掌が当該扉の施錠と全ての扉の確認を行った後、当該扉の監視を行いつつ、列車は運転を再開した。また、列車は次の駅である川越富洲原駅に臨時停車し、当該扉の監視のために助役を添乗させ、近鉄四日市駅まで運転を継続したが、同駅以降の運転は打ち切った。
列車には乗客127名と乗務員3名(運転士1名、担当車掌1名、旅客専務車掌1名)が乗車していたが、転落等による負傷者はいなかった。

原因:
本重大インシデントは、列車の走行中に列車最後部進行方向左側の扉において、折戸回転軸の軸部と同板部間の溶接が破断したために、戸閉機械で生じた押付力が伝わらず外力が作用すれば折戸が動く状態となっていたところに、高速走行時の風圧や車体の動揺及び振動による力が加わり、その力が開扉抵抗を上回ったことから、折戸が動き、開扉したことにより発生したと考えられる。
折戸回転軸の軸部と同板部間の溶接が破断したことについては、折戸回転軸の溶接の設計強度に問題はなかったと考えられるものの、溶接施工時に設計図面どおりに開先加工が行われず溶接の溶込み不足もあったことから、折戸製作時点において溶接不良による強度不足が生じていたと考えられること、並びにその後の事業者の定期検査において溶接箇所が折戸の扉骨組や外板及び化粧板等に覆われているために折戸回転軸の溶接状態を目視できず確認していなかったため、破断が発生する前に適切な措置が講じられなかったことによるものと考えられる。
溶接が設計図面どおりに施工されていなかったことについては、扉の製作から既に長い時間が経過しているため、関係した各事業者には当時の資料がほとんど残されておらず、溶接作業を担当した会社も廃業していることから、詳細を明らかにすることができなかった。
死傷者数:なし
公表年月日:2022年12月01日
報告書(PDF):公表説明資料

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