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カナダにおける石炭JV調査にて1.74億トンの無煙炭資源量を初計上

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~希少性の高い無煙炭の権益オプションを獲得~

2019-04-04 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)

 JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:細野 哲弘)は、カナダ・パノラマノース地域で実施している石炭JV調査(共同探鉱)にて、同地域の無煙炭資源量を1.74億トンと初めて計上しました。また、JOGMECが500万カナダドルの探査費用を支出したことで、本プロジェクトの35%権益オプションを獲得しました。今後、開発基礎スタディを実施し、開発の可能性を探る予定です。

 カナダ・ブリテッシュコロンビア州の北西部に位置するパノラマノース地域は、無煙炭ポテンシャルが高いグランドホッグ炭田に位置しています。JOGMECは2016年8月24日、豪州の石炭会社アトラム・コール社とカナダ・パノラマノース地域における無煙炭開発プロジェクトの権益オプションを獲得するための共同探鉱契約を締結し探鉱プロジェクトを実施してきました。
無煙炭の埋蔵量は世界の石炭埋蔵量の1%程度と見られており、偏在性、希少性が高い資源です。我が国は約600万トンの無煙炭を海外から輸入しており、本プロジェクトが開発に繋がれば、無煙炭の供給源多様化に寄与するとともに、我が国の資源セキュリティの確保に大きな効果が期待されます。

共同探鉱の様子 (左:地質踏査、右:ボーリング調査)

プロジェクトの概要

1)対象地域
対象地域はカナダ西海岸石炭輸出港プリンスルパートの北東約330キロメートルに位置し、12鉱区(面積:約74平方キロメートル)から構成されています。JOGMECが共同探鉱プロジェクトに参入した時点では、地表踏査により炭層を胚胎する夾炭層の存在が確認されていたものの、ボ-リング調査は実施されていませんでした。対象地域は、アトラム・コール社によるプレ・フィージビリティ・スタディが進行中のグランドホッグノース・無煙炭プロジェクトの南西に隣接します。

2)裨益の内容
JOGMECは2019年3月末までに500万カナダドルの探鉱費用を負担したことで、本プロジェクトの35%権益オプションを獲得しました。また、本権益オプションを含む本プロジェクトの契約者としての地位を日本企業にいつでも譲渡できる権利を有します。このほか、JOGMECは、パノラマノース地域の南に隣接するパノラマサウス地域(アトラム・コール社保有)に対する独占交渉権を2021年3月31日まで保有します。

3)探査結果
JOGMECは、契約締結以降アトラム・コール社と共同して、対象地域にて初めてボーリング調査(19孔、総掘進長4441.2メートル)を実施した結果、10層以上の炭層を確認したことにより、1.74億トンの資源量を初計上するに至りました。今後、開発基礎スタディを実施し、開発の可能性を探る予定です。具体的な探査結果や資源量評価結果については、アトラム・コール社のASXリリースにて公開されています。

アトラム・コール社のASXリリース ASX Release “Initial High-Grade Anthracite Resource Defined at Panorama North” 

補足情報1

1)アトラム・コール社について
2012年にASX(豪州証券取引所)に上場した石炭探査・開発企業で、カナダ・ブリテッシュコロンビア州およびアルバータ州でパノラマノース無煙炭プロジェクトを含め無煙炭および原料炭を中心とした探査プロジェクトを複数保有しており、バンクーバーに拠点を置く。旗艦プロジェクトとしてElan原料炭プロジェクト(アルバータ州)があります。

2)グランドホッグノース・プロジェクト
グランドホッグ地域に位置するアトラム・コール社の無煙炭の主力プロジェクトで、開発の第1段階として坑内掘りにより年間88万トンの精炭無煙炭を生産し、プリンスルパート港あるいはスチュワート港から輸出する計画です。

3)無煙炭について
無煙炭は練炭・豆炭の製造、製鉄所での鉄鉱石の焼結やコークスの配合用、電極やカーバイドの材料に用いられている石炭です。主な無煙炭の産出国はベトナム、ロシア、中国で、日本は年間約600万トンを海外から輸入しています。

補足情報2

パノラマノース地域、並びにパノラマサウス地域及びグランドホッグノース地域の位置

パノラマノース地域、並びにパノラマサウス地域及びグランドホッグノース地域の位置1

パノラマノース地域、並びにパノラマサウス地域及びグランドホッグノース地域の位置2

この記事に関するお問い合わせ先

石炭開発部 石炭探査課山本、小森

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