雨の日に舗装の中の微細な隙間に雨水を蓄え、晴れた日には蓄えられた水分が序々に蒸発することで、気化熱により道路の表面温度を低下させる、打ち水の原理を応用した、舗装です。
開粒度アスファルト混合物の空隙に給水性ポリマーや特殊セメントなどの保水機能を持つ材料を充填した保水性アスファルトや、数µmの微細な隙間に水分を吸収・保持させる保水性ブロックがあります。
○舗装材別表面温度変化
UR都市機構では、平成5年度からこの舗装材の研究に取り組んできました。このグラフは、舗装材の種類別に24時間の路面温度変化を計測したものです。路面温度のピークを比べると、保水性舗装や遮熱性舗装は、通常の密粒アスファルト舗装に比べ温度低減効果が現れています。UR都市機構では、現地での温度予測を継続して、効果の検証に取り組んでいます。
○導入実績
保水性舗装はヒートアイランド対策技術の一つとして注目を集めており、近年徐々に施工実績が増えています。経済性や効果の持続性に関する検証など、考慮すべき課題はまだありますが、機構では今後も必要に応じて保水性舗装を採用していく予定です。