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地震を受けた拠点建築物の 健全性迅速判定技術の開発

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国総研レポート2020(研究期間:令和元年度~)
国土技術政策総合研究所 建築研究部
材料・部材基準研究室  室長(博士(工学)) 脇山 善夫
構造基準研究室  室長(博士(環境学)) 喜々津 仁密
評価システム研究室  室長(博士(工学)) 石原 直

(キーワード) 拠点建築物,健全性,判定基準

1.はじめに
地震被害からの速やかな復旧には、庁舎等が災害対応の拠点となる。過去の地震では、庁舎等が立ち入り可能であるかどうかを専門家が確認するまでに時間がかかり(図-1)復旧の妨げとなった例もある。本研究は、建物管理者が立ち入りの可否を判定するのに必要な構造体と非構造部材に関する技術資料を提示することを目的とする。

図-1 地震直後は健全性が不明

2.研究内容等
本研究で解決を図る課題は次の2点である。
a) 地震直後に構造体の健全性を専門家によらず迅速に判定するには加速度計等の機器の活用が考えられるが、共通の工学的判定基準が無い。
b) 非構造部材の健全性を地震直後に目視点検するための技術資料が未整備。
これらの課題に対して、次の研究を実施する。
① 建築物モデルの構造解析により、加速度計を用いた構造体の健全性判定(図-2)の工学的判定基準を示す。また、実装のための技術的留意事項を整理する。
② 非構造部材の目視点検指針を整備する(吊り天井の損傷評価(図-3)を含む)。
①は、建築物に設置された加速度センサーから地震時に得られる時々刻々変化する特性を数値で捉えて、構造体の健全性判定のための基準を検討する。具体的には、地震時の構造体の固有周期の変化の度合いから構造体の健全性を推定する。②は、地震時の非構造部材の損傷評価について現状を整理し、知見が不足している吊り天井の損傷評価に関する実験等を行った上で、健全性判定のための基準等を作成する。

図-2 健全性判定システムの建築物への実装

図-3 吊り天井の損傷

3.令和元年度の検討
①について、建築物モデルを対象としてシミュレーションにより地震時の揺れを再現し、地震時の各部材の損傷度から推定される建物全体の残存性能と固有周期の変化の度合いの関係について検討している。また、強震記録等の分析も実施している。②について、地震時の損傷評価が現状で明確な非構造部材に関する既存資料の収集・整理を行っている。

92建築
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