2020-10-28 鉄道総合技術研究所
研究の背景と目的
背景:換気促進のためには、窓の開口が有効であることが経験的にわかっている。しかし、列車走行時の窓開け換気の効果が実際にどの程度なのかについての定量的な知見は得られていない。
目的:鉄道総研が開発した空気流シミュレーターを用い、窓開け換気の定量的な評価を試みる。具体的には、換気量の予測および換気促進方法を検討する。
今回のシミュレーションの概要
○今回のシミュレーションの結果(10月28日公表)
前回のシミュレーションと同様に合計6ヶ所の窓を10cm程度開けて速度70km/hで走行した場合において、車内混雑度による換気効果への影響、空調装置の併用による換気効果への影響についてシミュレーションを実施した。
・車内混雑度による換気効果への影響については、乗車率が高くなるほど換気回数は多くなり、また換気量はほぼ変わらなかった。
・窓開けに加え、空調装置による強制換気(強制換気量:毎秒0:43m3)を併用した場合、換気量は毎秒約0.8m3
、車内の空気は概ね2~3分に1回入れ替わることとなった。(空車時)
・今後、これらの場合の車内各所における空気の流れ等について詳細に評価を行う予定である。