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まちづくりでは、拠点となる地区の整備だけにとどまらず、地域全体の居住環境を向上させることが求められています。UR都市機構では、見えないところから都市の生活を支える都市基盤施設を自治体や地元と連携しながら整備しています。
都市基盤施設は、電気やガス、水道、通信ケーブルなどのライフラインや、道路などの交通施設、駅前広場、河川、水の自然な循環を取り戻す施設などがあります。
通常、都市基盤施設の整備には多くの時間を要します。UR都市機構では事業スケジュールに併せて建築物や都市基盤施設を整備する為に、関係者の調整を行っています。
○駅前広場や歩行者デッキ等の整備 (アートビレッジ大崎及びその周辺地区)
大崎駅周辺地区は、都市再生緊急整備地域(約60ha)の内で、規模や時期、事業手法の異なる様々な都市開発事業が民間主体で次々と進められています。一方、道路等の都市基盤施設は脆弱であり、民間主体の都市再開発等のスピードに併せた整備が必要でした。
UR都市機構では地域全体のマスタープランや開発等で共有すべきビジョンの策定、 地方公共団体や関係者の合意形成、個別地区への助言や技術の提供などのコーディネート業務を実施すると共に、直接施行制度や受託などによって、駅前交通広場や地下駐輪場、歩行者デッキ、橋等の都市基盤施設の設計や工事を行い、地方公共団体と共同して、まちづくりを支援しています。
(大泉学園)
大泉学園駅は練馬区内でも有数の利用客の多い駅であり、路線バスにとっても主要なバスターミナルになっています。しかし当地区はこれまで開かずの踏切による交通の遮断と道路の未整備による交通渋滞、駅前広場がないための駅前の混雑等、練馬区西部の地域拠点としての機能が十分ではありませんでした。
UR都市機構では、(地元、練馬区と共に)鉄道と道路の立体交差、新設道路の敷設、従前道路の拡幅、駅前広場の整備、駅の南北を結ぶ南北自由通路の新設、歩道や駐輪場等都市基盤施設を重点的に整備しました。これら都市基盤施設の充実により、人と車の安全性と利便性、快適性を向上させ、街の魅力が向上しました。
○密集市街地の整備 (上馬・野沢周辺地区(三軒茶屋))
上馬・野沢周辺地区は、狭い道路や行き止まりの道路が多く、地域防災の骨格となる都市計画道路や緊急車両が通行できる主要生活道路等が未整備であり、老朽木造住宅の密集とともに、防災上の課題となっていました。また、公園や緑地等のオープンスペースや、良質な都市型住宅の不足など、居住環境・多様な生活ニーズへの対応面においても早急な改善が求められる地区でした。
UR都市機構は、これらの課題を改善・解決するために、世田谷区と協力し、都市計画道路・主要生活道路の拡幅整備や共同溝の整備、ポケットパークや防災広場の整備、沿道緑化等の都市基盤施設を整備しました。基盤施設の整備により、地域全体の防災性が短期間で向上し、まちなみ景観に配慮した良好な住環境が創出されました。都市基盤施設の整備に当っては、ワークショップ等での住民提案(安全、バリアフリー、環境、景観)を反映させています。
従前 従後