首都高のつくる技術
2018/11/23 首都高
横浜環状北線の関連街路である岸谷生麦線の生麦行きトンネル部は、事業者である横浜市より首都高が受託し、都市部山岳工法により施工しました。トンネル直上には学校の校舎と校庭、公園があり、これを通常通り使用しながらの施工でした。更に付近には急峻ながけ地と住宅が近接し、極力地盤変状を抑制することが求められました。このような条件のもと、校舎にはアンダーピニングを施し、また土砂地山における都市部山岳工法としては全国でもほとんど例のない、「補助ベンチ付き全断面掘削工法*」を本格的に採用することにより、周囲への影響を最小限にとどめ、安全に施工を終えました。
アンダーピニング工法による校舎の受け替え
校舎の下でトンネルを避けた位置に新しい杭と地中梁を設置。校舎の荷重を受け替えた後にトンネルを掘削し、トンネル構内で既設の杭を撤去しました。
※補助ベンチ付き全断面掘削工法:鏡ボルト等により積極的に切羽(トンネルの掘削面)を保全し、全断面をほぼ同時期に、一気に掘削して、支保工によって早期に閉合する工法。短期間で閉合することにより地山の緩みによる変形を抑え、周辺への影響を少なく出来る。