2026-09-30 土木研究所
国立研究開発法人土木研究所などは、カーボンニュートラルの実現と将来的なアスファルト供給減少に備え、植物由来など非石油系原料を利用した新たな舗装材料の実用化に向けた共同研究を行った。国内ではアスファルトの供給量の約3割を輸入に依存しており、石油精製量や国内製造プラントの減少によって、将来的に安定供給が難しくなる可能性がある。そこで、従来の石油由来アスファルトや改質材・再生用添加剤に代わる材料として、植物由来樹脂などを利用した舗装材料に着目し、その適用性を検討した。研究では、カーボンニュートラルへの貢献だけでなく、舗装材料として実際に使用するための性能や実用化可能性を評価した。本研究は、石油資源への依存低減と舗装分野の脱炭素化を両立し、将来の道路インフラに必要な舗装材料を確保するための基盤となる成果である。

<関連情報>
- https://thesis.pwri.go.jp/public_detail/1003126/
- https://thesis.pwri.go.jp/files/16988688926a83f020ae5e1.pdf
カーボンニュートラルに向けた新たな舗装材料開発に関する共同研究
共同研究報告書 第641号
iMaRRC
新田弘之、百武壮、佐々木厳、川島陽子
道路技術研究グループ 舗装チーム
藪雅行、田中俊輔、新堀詩織
抄録
近年、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが活発化している。今後、産業構造の大きな変化が予想される中で、石油精製量は減少し、それに伴いアスファルトの生産量も減少すると見込まれる。さらに、国内のアスファルト製造プラントは減少傾向にあり、供給量の約3割を輸入に依存している現状がある。このため、アスファルトの安定供給が困難となった場合に備え、代替となる舗装材料の確保が必要である。 現在、アスファルトや、その添加剤(改質材や再生用添加剤など)は、石油由来の原料から製造されているが、非石油由来の原料でも製造できるようになれば、代替品検討の幅が広がるものと考えられる。特に近年は、SDGs達成やカーボンニュートラル実現に向け、植物由来材料の利用が注目されている。国内外では、植物由来樹脂を用いた再生用添加剤や舗装材料の開発が進められているものの、実用化には至っていない。 本共同研究では、上記を踏まえて、カーボンニュートラルに向けた新たな舗装材料の適用性を明らかにすることを目的として、実用化に向け各種検討を実施した。 本報告書は、本共同研究で実施した各種検討結果を報告するものである。

