2025-12-04 理化学研究所,東京科学大学
理化学研究所と東京科学大学の共同研究チームは、橋梁など社会インフラ内部の劣化を現場で非破壊計測できる可搬型小型中性子源システムRANS-Ⅲ(トレーラー搭載)の開発に成功し、屋内施設での中性子発生を初めて確認した。RANS-Ⅲは小型高周波加速器とLi標的を用いて高速中性子を発生させ、橋梁床版内部の滞水・空隙・土砂化・塩害などを、路面側からの中性子散乱イメージング(ToF法)により可視化する。これにより、コア抜きなどの破壊検査に頼らずに内部変状を把握でき、橋梁落橋や道路陥没の予防保全、インフラ長寿命化、国土強靱化に大きく貢献することが期待される。今後は模擬試験体を用いた屋内実証を経て、現場適用・社会実装を目指す。

非破壊計測できる可搬型小型中性子源システムRANS-Ⅲ(トレーラー搭載)
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