2025-10-30 運輸安全委員会
 伊予鉄道城南線(軌道線) 警察署前停留場~勝山町停留場間(複線)で発生した重大インシデント[車両障害](令和6年11月6日発生)](https://construction.tiisys.com/wp-content/uploads/2025/10/スクリーンショット-2025-10-30-163519-500x270.png)
<関連情報>
- https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/detail.php?id=2034
- https://jtsb.mlit.go.jp/railway/rep-inci/RI2025-2-1.pdf
- https://jtsb.mlit.go.jp/railway/p-pdf/RI2025-2-1-p.pdf
概要
伊予鉄道株式会社の道後温泉停留場発JR松山駅前停留場行き1両編成、上り第2005号車の運転士は、令和6年11月6日(水)、城南線警察署前停留場を17時07分頃に出発後、走行中に車両の左側前部にある旅客用乗降口の扉(前扉)が開いたことを確認したため、直ちにブレーキを操作し、車両を停止させた。
車両には乗客15名及び運転士1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。
原因
本重大インシデントは、車両の進行方向左側前部にある旅客用乗降口の扉を開閉するスイッチ内部の接点が、車両の走行中に一時的に「閉」から「開」に切り替わり、扉を開ける回路が構成されたため、同扉が開いたことにより発生したものと考えられる。
スイッチ内部の接点が一時的に切り替わったことについては、スイッチの基板を固定するねじ2か所のうち、1か所が欠落し、もう1か所が緩んでいたところに、走行中の車両動揺等の影響を受けたことで、基板の片側が下がり、扉を開ける時に接触する可動接点と固定接点が接触したことによるものと考えられる。
スイッチの基板を固定するねじ2か所のうち、1か所が欠落し、もう1か所が緩んでいたことについては、スイッチの分解整備の際に、同ねじが適切に締め付けられていなかったことにより発生した可能性があると考えられる。


