ODA(The Project for Development of Palm Oil Mill Effluent (POME) Treatment System for Sustainable Energy Production and Resource Recovery based on Material Innovation)
- 国名 マレーシア
- 事業 技術協力
- 課題 環境管理
- 協力期間 2023年4月
プロジェクト紹介
マレーシアは世界第2位のパームオイル生産国であり、同国の農業分野の国内総生産(GDP)の過半数を占めており、今後も継続的に発展を遂げる産業であると見込まれています。その一方で、パームオイル産業は森林破壊、泥炭地開発、水質汚濁、悪質な労働環境による人権侵害など様々な問題が指摘されています。こうした状況を受け、環境や社会に配慮した持続可能な産業への移行が喫緊の課題となっています。
本事業は、対象地域において、パームオイル搾油廃水(POME)処理と資源回収の両立を可能とする炭素材料および膜材料技術の開発を行います。これによって、高付加価値を生み出す廃水処理システムの構築を図り、もってパームオイル産業の持続可能性強化をします。
【上位目標】
プロジェクトで開発された技術がエネルギーの持続的生産、水や栄養塩の回収・再利用、CO2削減のために官民で利用される。
【プロジェクト目標】
エネルギー、水、栄養塩を回収・再利用し、温室効果ガスの排出を抑制したPOME処理システムを確立する。
【成果】
成果1
導体炭素を用いた直接種間電子伝達メタン発酵集積によりPOME廃棄物からバイオガスを通じてエネルギー変換するシステムを構築する。
成果2
POME 発酵水を MFC により電気変換するシステムを構築する。
成果3
多孔質膜と逆浸透膜を用いて POME廃水をパームオイル生産に再利用可能な水に再生するシステムを構築する。
成果4
POME バイオガス発酵汚泥と廃水から栄養塩を生産または回収するシステムを構築する。
成果5
プロジェクトで開発された研究成果や技術が、社会実装のために官民に広く共有される。
事業評価
(出典:外務省ODAホームページ、JICA)