2023-05-24 国土技術政策総合研究所 国総研資料 第 1243 号
【概 要】
摩擦増大用アスファルトマットは,ケーソン式防波堤の底面に敷設し,ケーソンの滑動抵抗力を増大することで,防波堤の工費と工期の縮減に寄与する材料である.日本では,1963年以降,多くのケーソン式防波堤でアスファルトマットが採用されてきた.
本稿では,アスファルトマットの長期耐久性に関して2つの方法で確認した結果を示す.一つは海中に長期間暴露された試験片による確認結果,他方は実海域のケーソン直下に敷設されているアスファルトマットを直接採取した実物片による確認結果である.
その結果,試験片と実物片の両供試体の物理特性,力学特性および摩擦係数の経年変化は生じておらず,摩擦増大用アスファルトマットは海中で50年以上の長期耐久性を有していることが確認された.
【担当研究室】
港湾研究部 港湾施設研究室
【執 筆 者】
竹信正寛,宮田正史
研究資料全文
全 文 126,417KB
研究資料分割ファイル
表 紙、中 扉、目 次、本 文 8,948KB
本 文
1. はじめに
2. アスファルトマットに関する基本情報
2.1 アスファルトマットの基本性状
2.2 アスファルトマットの施工方法・敷設手順
2.3 滑動抵抗力の増大効果および摩擦係数
2.4 アスファルトマットの導入効果および施工実績
3. 試験片を用いた長期耐久性の評価
3.1 和歌山港における試験片
3.2 試験方法の概要
3.3 試験結果
3.4 長期耐久性の評価
4. 実物片を用いた長期耐久性の評価
4.1 実物片の採取方法
4.2 試験結果
4.3 アスファルトマット塊の観察結果
4.4 アスファルトマット塊の残存厚さ
4.5 長期耐久性の評価
5. まとめ
謝辞
参考文献
付録
付録A 摩擦増大用アスファルトマットの施工方法 15,323KB
付録B 摩擦増大用アスファルトマットの試験方法 34,742KB
付録C 本稿に用いた各種データの詳細 67,837KB