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~人の手に頼らないロボット点検技術へのイノベーション~ 『レーザー打音検査装置』の社会実装を鉄道トンネルへ拡大

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2022-08-09 量子科学技術研究開発機構

株式会社建設技術研究所(代表取締役社長:中村哲己)は、QST認定・理研ベンチャーの株式会社フォトンラボとの業務提携、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)との共同研究の成果により、人力打音検査を代替え・定量化する「レーザー打音検査装置」を鉄道トンネルの覆工コンクリートに対する診断支援に活用しました。

写真1 鉄道トンネルの目地部におけるレーザー打音検査状況

概要

株式会社建設技術研究所(本社:東京都中央区、代表取締役:中村哲己、以下「建設技術研究所」)は、株式会社フォトンラボ(本社:東京都中央区、代表取締役:木暮繁、以下「フォトンラボ」)との業務提携契約、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(本部:千葉県千葉市、理事長:平野俊夫、以下「量子科学技術研究開発機構」)との共同研究により、道路トンネルのロボット点検技術として社会実装を進めてきた「レーザー打音検査装置」を鉄道トンネルの覆工コンクリートに対する診断支援に活用しました。

社会実装の背景

従来、トンネルなどの保守保全作業のうち、点検は専門技術者の目視確認や打音検査により行われ、多くの手間や時間がかかるとともに作業中のつい落などの危険性が伴うものでした。また、打音検査を行う技術者によって検査結果にばらつきが生じることや打音検査を実施できる技術者不足も今後懸念され、これを補完・支援するための遠隔・非接触計測技術の社会実装が強く求められていました。建設技術研究所とフォトンラボ、量子科学技術研究開発機構は、このニーズに応えるため、内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の研究成果である「レーザー打音技術」を道路トンネル定期点検業務の診断支援技術として、本格的な社会実装を進めてきました。

道路トンネルから鉄道トンネルへ社会実装を拡大

今回発表するのは、これまでフォトンラボ、量子科学技術研究開発機構と進めてきた道路トンネルにおける診断支援技術の社会実装により得られた経験や知見を活かし、鉄道トンネルの覆工コンクリート目地部に対して実施した「レーザー打音検査装置」を用いた計測と診断支援です。道路トンネル点検時には、4tトラックに載せられている「レーザー打音検査装置」を鉄道トンネルの保守用のトロ台車へ分散して配置し、鉄道トンネル内へ運搬しました。鉄道トンネルの覆工コンクリート目地部においては、従来の人力打音検査の結果、性能低下の恐れがある変状と診断された範囲の計測を行い、内部に欠陥のある異常範囲を確認するとともに、定量的なデータとして記録しました。次回点検時等において、レーザー打音検査装置による計測を行い、振動スペクトルの変化の有無を観察することで、変状の劣化進行に対する定量的な評価が可能となります。

技術のメリット

過年度の点検時に性能低下の恐れがあると診断された変状は、従来の近接目視点検では劣化の進行を定量的に評価することが課題となっています。この課題に対し、レーザー打音検査装置では、定量的な記録を残すことができ、次回の点検時の計測値との定量的な比較を可能とすることで、コンクリートのはく落につながる劣化の進行度を診断することが期待できます。このような記録を継続的に取得することで、従来の人が行う近接目視点検の範囲を事前に絞り込むことが可能になり、点検・維持管理活動の効率化、高度化に寄与すると考えられます。

今後の展望

今回の「レーザー打音検査装置」は、トンネルの覆工コンクリートの目地部に着目して社会実装をしたものですが、今後は様々な変状に対する診断能力の向上と計測時間の短縮化を図り、点検・維持管理活動の効率化、高度化に向けた開発を進めて参ります。

特徴

(1)覆工コンクリートの変状を振動スペクトルのデータとして記録可能です。

覆工目地部におけるレーザー打音検査装置による計測結果

写真2 覆工目地部におけるレーザー打音検査装置による計測結果

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