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第 34 回 技術研究発表会の報告

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JICE REPORT 第38号 国土技術研究センター

2021-01 情報・企画部研究員 白尾 仁知

1 はじめに

一般財団法人国土技術研究センター(以下、JICE)では、公益事業の一環として、調査・研究の成果を広く一般の方々へ紹介することを目的に、毎年 7 月に 500 名近くの方にご来場頂く形で技術研究発表会を開催している。34 回目となる今年の技術研究発表会は、新型コロナウィルス感染防止の観点より、会場での発表会開催を中止するとともに、JICEのホームページにてオンデマンド配信することとして開催した。
この第 34 回技術研究発表会の特別講演及び各研究課題発表の映像は、右記の QR コード及び下記の URL より、視聴できるので、是非ご参照頂きたい。
http://www.jice.or.jp/reports/recital/34th

2 開催概要

2.1 特別講演

高知工科大学学長の磯部雅彦氏をお招きし、『津波対策における二段防災とその展開』と題してご講演を頂いた。
2021 年で東日本大震災より 10 年を迎え、この大災害を受けて、「津波防災地域づくりに関する法律」が新たに制定されるとともに、水防法の改正などによって、防災・減災の考え方が大きく変化した。津波や高潮の発生メカニズム、被災が想定される高知県などでの対策、二段防災を含めた今後の沿岸防災システムなどについてご講演頂いた。聴講者からは、「津波対策について、高潮対策も含め、改めてレベル 1 対応、レベル 2 対応それぞれの施策を確実に進めることの必要性を感じた」などという意見が寄せられた。
詳細は JICE REPORT 本号の特集として掲載しているので、ご一読頂きたい。

JICE REPORT 第38号

2.2 各研究課題の発表

JICE 職員による研究課題の発表では、河川分野、道路分野、技術・調達分野から 2 課題、都市・住宅・地域分野から 1 課題の計 7 課題を発表した。以下に、特に聴講者から好評を頂いた 4 課題を紹介する。
河川政策グループによる 「令和元年東日本台風による堤防決壊と堤防強化について」 は、堤防決壊の実態と被災メカニズムを明らかにし、今後の堤防強化に関する政策提言を行ったものである。
都市・住宅・地域政策グループによる 「エリアマネジメントによる社会資本の良好な維持・活用について」 は、官民連携まちづくりの取組であるエリアマネジメントによる都市再生と社会資本の活用・維持管理に関する政策提言を行ったものである。道路政策グループによる 「道路構造物の長寿命化を促す入札契約のススメ」 は、完成後一定期間経過後の品質を確認・評価する入札契約制度に関する政策提言を行ったものである。
技術・調達政策グループによる 「調査・設計等業務における品質を踏まえた入札・契約方式の取組と地方公共団体への展開に関する考察について」 は、近年の法律改正などの背景を踏まえ、調査・設計等業務の入札契約方式の課題や地方公共団体への適用促進に関する政策提言を行ったものである。(詳細は表 1 を参照)

3 おわりに

今回採用したオンデマンド配信は、移動をせず、時間に縛られることなく、聴講の機会を得るなどの Web 環境下でのメリットが活かされ、昨年度の第 33 回技術研究発表会に比べて、多くの方に聴講を頂き、新たな開催形式としての可能性が確認できた。
引き続き、オンデマンド配信を行い、全国の多忙な政策担当官及び技術者の方々に、JICE の調査・研究成果を広く紹介していきたいと考える所存である。

表 1 第 34 回技術研究発表会プログラム QR コードは JICE の YouTube アカウントの各発表にリンクしています。

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