2020-04-17 国土地理院
震災伝承ネットワーク協議会(事務局:東北地方整備局)が募集している、東日本大震災の事実や記憶、経験や教訓を伝える「震災伝承施設」について、国土地理院が提供するウェブ地図「地理院地図」上での掲載を開始しました。
東日本大震災による東北各地の被災状況は、一様ではなく、地域によってその様相が異なります。この要因には、地域毎の土地の成り立ちや地形の違いなどもあります。空中写真や標高地図といった地理院地図の様々なコンテンツと共に、震災伝承施設の所在地や情報を確認することで、震災伝承施設の周辺がどのような地形に囲まれ、当時どのような状況であったのか、また現在までにどのように環境が移り変わってきているのかが分かり、改めて震災を知り・教訓を学ぶことができます。
現在、太平洋沿岸域を中心に224件※が地理院地図上に表示され、今後も新規の震災伝承施設を定期的に追加する予定です。 (※2020年1月30日時点)
- 「震災伝承施設」は、東日本大震災から得られた個々の実情と教訓を、総体として広く国内外及び次世代に継承すること、あわせて地域の交流促進、地方創生及び地域の防災力の強化に寄与することを目的として、東北地方整備局、青森県、岩手県、宮城県、福島県、仙台市から構成される震災伝承ネットワーク協議会が広く一般から募集し、登録された施設です。
- ウェブ地図「地理院地図」とは、防災面などでの地図のプラットフォームを目指し、地図のほか、空中写真、標高、土地の成り立ちが分かる防災地理情報、災害情報などの地理空間情報を発信しているウェブ地図で、正確な日本の姿を表しています。
(PC版)活用事例:岩手県釜石市鵜住居町(うのすまいちょう)
(モバイル版)活用事例:宮城県仙台市若林区荒浜(あらはま)
第2分類:震災伝承看板
第3分類:震災遺構
「子どもたちの命を救った道(三陸沿岸道路 釜石山田道路)」
「仙台市立荒浜小学校」とその周辺
✓ 当時の空中写真や震災復興基図による津波の到達範囲の確認
✓ スマートフォンやタブレットなどの位置の追従機能を使い、
✓ 当時の避難経路の距離や高低差を調べる
現地で場所ごとの標高値とその変化を知る
✓ 現在の指定緊急避難場所(津波)と地形との関係の理解
✓ 施設周辺の震災時の空中写真と最新の地図を比べる
地理院地図での震災伝承施設の閲覧はこちら
震災伝承施設(震災伝承ネットワーク協議会:外部リンク)
資料
資料 震災伝承施設とは(PDF:437KB)
資料 地理院地図での震災伝承施設の表示方法(PDF:633KB)
参考資料1 「震災伝承施設」への追加登録施設が決定しました~登録総数224 件に~ (東北地方整備局:外部リンク: PDF:383KB)
参考資料2 地理院地図概要(PDF:3.51MB)
参考資料3 地理院地図の使い方を動画で解説
問い合わせ先
- 震災伝承施設関係 震災伝承ネットワーク協議会事務局(国土交通省東北地方整備局企画部)
環境調整官 佐野 智樹
企画課 建設専門官 佐々木 博樹
- 地理院地図関係 国土地理院
東北地方測量部 次長 根本 悟
防災情報管理官 小松 一仁
地理空間情報部 情報普及課長 佐藤 壮紀
課長補佐 北浦 一輝