2019-03-28 国土地理院
国土地理院では、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向け、また急増する訪日外国人旅行者の円滑な移動と安心して快適に滞在できる環境を整備するため、地名等の英語表記規程及び外国人向け地図記号(以下「英語表記規程等」という。)を定め、外国人にわかりやすい地図作成に取り組んでいます。
今回、英語表記規程等の普及を図るとともに、外国人にわかりやすい地図作成に関する課題を把握するため、英語表記規程等を適用した地図を試行的に公開します。
この地図は、ベクトルタイルを使用しているため、地名や記号の種別を表示したり、日本語名を読み上げたりすることにより、外国人に分かりやすく地図の情報を提供できるほか、利用者が必要に応じて施設名称等を追加・削除して地図を提供したりすることができます。
英語表記規定等を適用したベクトルタイルは、国土地理院コンテンツ利用規約に従って利用できます。試行的公開の趣旨をご理解いただき、多くの皆様にご利用いただければ幸いです。
英語版地図の試行的公開サイト
英語地名(ベクトルタイル)の表示例
表示規則について
日本語地名を「地名等の英語表記規程」に基づき英訳
ただし、地理院地図で表記されている日本語名称のうち、自然地名・居住地名・交通施設名称等を中心に英訳しております。すべての日本語名称が英訳されているわけではありません。
サイトの機能について
1.表示される地図記号について
地理院地図で使用されている地図記号と、外国人向け地図記号などから、別表の地図記号を表示しています。
2.音声の読み上げ、吹き出しの表示
地図記号をクリックすると記号の種別及び名称の記載がある場合はその名称が表示されます。また、地名をクリックすると、名称が吹き出しにて表示されます。さらに、外国人に日本語名の発音が分かるように日本語の「よみ」による音声が流れます。お使いのブラウザによっては音声が流れない場合があります(Microsoft Edge, Google Chrome, Safariで動作確認済)。
吹き出し表示の例(英語)
種別+名称 種別
ベクトルタイルの仕様について
ベクトルタイルのファイル仕様は、以下の情報をご覧ください。
ベクトルタイルファイル仕様書
なお、試行公開のため、ベクトルタイルのデータ構成、データの内容等、仕様を変更する場合があります。仕様を変更する場合は、6ヶ月前(軽微と判断されるものは1ヶ月前)までに、本ページにてお知らせします。
ベクトルタイルとは
ベクトルタイルとは、地理院タイル仕様に則ってタイル状に分割した、機械判読可能なタイルデータです。
画像タイルとの違い
ベクトルタイルを従来の画像タイルと比較すると、以下のような特徴があります。
活用例
ベクトルタイルを活用することで、利用目的に応じた地図表現が可能になるなど、地理空間情報の活用の幅が広がることが期待されます。
ベクトルタイルは地図内容の機械判読が可能であり、属性値によって色や太さ等スタイルの変更が可能なことから、利用者の目的に応じて様々なスタイルの地図を簡単に作ることができます。
また、ベクトルタイルの活用例として地理院地図では以下の機能を実装しています。
活用例1:【地形分類】任意の地点をクリックするとその地点について解説を表示し、凡例不要で読解できる地図
ご意見等
ご意見は以下のお問い合わせフォームにてお知らせください。
いただいたご意見は、外国人に分かりやすい地図作成に関する技術的検討に活用させていただきます。なお、ご意見等に対する個別の回答は致しかねますので、ご了承願います。