2019-1-25 神奈川県,(経済産業省同時発表)
近年、各地で大規模地震が発生する中、我が国の経済活動を支える本県の石油コンビナート地域の防災力の向上は、喫緊の課題です。
そこで県は、実施主体である経済産業省及びJXTGエネルギー株式会社と連携し、災害時の迅速な現場確認が期待されるドローンを活用したタンクの点検等の実証試験を実施しますのでお知らせします。
1 ドローンによる浮き屋根式タンクの点検等の実証試験
過去の大規模な地震では、浮き屋根式タンク上に危険物である原油が溢れた事例が確認されています。万が一、溢れた原油に引火すれば、大規模な火災のおそれもあることから、迅速にタンクの健全性を確認する必要があります。
このため、浮き屋根式タンク群の周囲にドローンを飛行させ、搭載したカメラで浮き屋根上を確認する全国初※の実証試験を行います。
※災害対応を想定し、浮き屋根式タンク群の周囲にドローンを飛行させる国の実証試験は全国初
日時:平成31年2月4日(月曜日) 9時から
会場:JXTGエネルギー株式会社 根岸製油所(横浜市磯子区鳳町1番1号)
2 プラント保安におけるドローンの利活用の推進
実証試験を通じて、今後、プラント内で安全にドローンを活用するための課題を整理するとともに、その運用方法を検討し、保安力や利便性の向上に資するドローンの利活用の促進を目指します。
3 取材
事前登録が必要ですので、平成31年1月30日(水曜日)までに、お問い合わせください。
(参考)浮き屋根式タンク
屋根が貯蔵物液面に浮いており、液面とともに上下するタンクです。貯蔵物の蒸気相をなくすことで安全性を保つことから、原油やガソリンなどの揮発性石油類の貯蔵に多く用いられています。
一方、地震により浮き屋根上に貯蔵物が溢れ、大規模火災発生のおそれがあることから、迅速に点検を行う必要がありますが、地震時に、高さが20m近くあるタンクに人が登って点検を行うことは、安全上の問題から困難であり、課題となっています。(平成30年9月末現在の県内の浮き屋根式タンクの数201基)
問合せ先
神奈川県くらし安全防災局防災部工業保安課
課長 穂積
コンビナートグループ 工藤