2026-02-19 運輸安全委員会

<関連情報>
- https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/detail.php?id=2032
- https://jtsb.mlit.go.jp/railway/rep-acci/RA20260219-1-1.pdf
- https://jtsb.mlit.go.jp/railway/p-pdf/RA20260219-1-1-p.pdf
概要
肥薩おれんじ鉄道株式会社の肥薩おれんじ鉄道線八代駅発川内駅行き1両編成(ワンマン運転)の下り第6131D列車の運転士は、令和6年9月24日(火)11時34分頃、野田郷駅構内を速度約35km/hで惰行運転中、11イ分岐器を通過後に通常とは異なる動揺を認め、その後に衝撃を感じたため非常停止手配を執って列車を停止させた。停車後に運転士が列車を確認したところ、前台車の全2軸が左側に脱線していた。
列車には乗客11名及び乗務員(運転士)1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。
原因
本事故は、11イ分岐器通過後の曲線半径350mの右曲線内において、軌間変位が拡大していたところに列車が進入した際、レールの小返りや横移動等により軌間が動的に拡大したことで、同列車の前台車第1軸の右車輪が軌間内に脱線したことによるものと推定される。その後、軌間内に脱線した右車輪が右レールを押し出すように走行し、右レールの継目板に衝突した際の衝撃で左車輪が左レールを乗り越えて脱輪したものと推定される。
本事故現場付近において、本事故発生前に軌間変位が拡大していたことについては、11イ分岐器通過後の右曲線(曲線半径350m)からその後の直線にかけて不良まくらぎが多く、レールの締結力が低下した状態にあり、列車が通過する際に外軌側の左レールに列車の横圧が繰り返し作用することで左レールが外側(左側)に変位したことによると考えられる。
また、本事故現場付近において、軌間変位が拡大していたことを肥薩おれんじ鉄道株式会社が把握していなかったことについては、本事故現場付近が分岐器近傍にあり、軌道検測車による動的な軌道検測において整備基準値超過箇所を出力しない「分岐群設定範囲」に含まれていた一方で、分岐器内ではなかったことから静的な軌道変位検査の対象となっていなかったことによると考えられる。

 南阿蘇鉄道 高森線 立野駅構内で発生した重大インシデント[本線逸走](令和6年4月15日発生)](https://construction.tiisys.com/wp-content/uploads/2026/02/スクリーンショット-2026-02-19-173814-500x282.png)