2025-09-10 九州大学
東急建設と九州大学熱帯農学研究センターは、日本で初めて使用済み紙おむつを培養素材とした「トリコデルマ菌」の培養実験を開始した。紙おむつの有効活用を模索する東急建設が、農業分野で実績のある同センターから提案を受け共同研究に至ったもの。本実験では、紙おむつに含まれる有機成分を菌の働きで分解しつつ、植物の根組織の成長促進や土壌病原菌の抑制効果を検証する。これにより廃棄物を緑化資材へ転換できる可能性があり、CO₂削減や持続的な緑化推進につながると期待される。トリコデルマ菌は土壌に広く分布する真菌で、植物の成長促進と病害抑制に効果を持ち、環境負荷の低い微生物資材として世界的に利用が進んでいる。今回の知見は、商業施設屋上や鉄道法面など建設事業との融合による緑化技術展開に活用され、循環型資材を軸とした環境配慮型まちづくりへの貢献が期待される。
実験状況
トリコデルマ菌
<関連情報>


