佐藤 勝, 西田 博, 上阪 恒雄, 荒井 外茂治,
ダム工学, 1999, 9 巻, 1 号, p. 47-59, 公開日 2010/04/30,
Online ISSN 1880-8220, Print ISSN 0917-3145,
- https://doi.org/10.11315/jsde1991.9.47
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsde1991/9/1/9_1_47/_article/-char/ja
抄録:
宮ヶ瀬ダムで原石採取に用いた堅坑方式は, ダム工事で3例目だが, 大容量 (堤体積約200万m3) でかつ表土と廃棄岩の搬出も行ったのは本事例が初めてである。竪坑は鉛直1本 (径6m×110m) と斜坑2本 (60度, 径6m×113m, 132m) である。竪坑掘削は導坑+下向拡幅で行ったが, 安全で施工性に優れていた。原石採取では, 軽微な閉塞が2回あったが, 対策を十分に実施したことによりほぼ計画どおり行えた。竪坑方式は, 大容量, 急傾斜地の場合に効率的で安全性に優れ, 周辺環境の保全にも有効な方法である。