2024-05-27 国土技術政策総合研究所
国総研資料 第 1276 号
【概 要】
津波発生時に船舶が港湾内で漂流した場合,他船との衝突や岸壁への乗り上げ等により港湾内での 被害が増大する可能性がある.このため,地震後に津波来襲が予想される場合には,船舶の緊急避難が必要であり, 船舶の緊急避難を円滑化する観点からの水域施設(航路・泊地)に関する検討が必要である.
本研究は,今後各地で実施される緊急避難円滑化のための取り組みの参考情報を提供することを目的に, 操船シミュレーションを用いて大型船の回頭能力を検証した結果と,AIS(船舶自動識別装置) データを用いて東日本大震災時の船舶が緊急避難する際の港湾内船速を分析した結果を提示するものである.
【担当研究室】
港湾計画研究室
【執 筆 者】
篠永龍毅、安部智久
研究資料全文
全 文4,989KB
目 次
1. はじめに
2. 本研究の背景と経緯
2.1 津波来襲時の船舶の対応
2.2 本研究の経緯
3. 大型船の回頭能力に関する検証·
3.1 回頭実態の把握と検証対象の抽出
3.2 検証の方法
3.3 入船自力離桟の検証結果
3.4 出船着桟における水深影響の検証結果
4. 東日本大震災時の船舶が緊急避難する際の港湾内船速に関する分析
4.1 分析の方法
4.2 各港の概要
4.3 港湾内船速についての分析
4.4 船舶の間隔についての分析
4.5 各港の比較
5. まとめ
謝辞
参考文献