2020-02-27 中日本高速道路株式会社,中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社
NEXCO中日本は、グループ会社である中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社が開発した、トイレ内の忘れ物や急病で動けなくなったお客さまを早期に発見する「アウトラインセンサー」を、2018年から一部のパーキングエリア(PA)などで試行的に導入し、AI分析による識別の精度を向上してまいりました。
このたび、本格導入の目途がたったことから、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて導入箇所を拡大することとしましたので、お知らせします。
<忘れ物をした場合の発見イメージ>
<倒れたお客さまの発見イメージ>
センサー詳細図 (直径約15cm)
忘れ物をAIが識別
アウトラインセンサーの仕組み
個室トイレの天井に設置したセンサーが、人や物のシルエットを検知し、個室ドアの開閉信号と連動して「忘れ物」や「動けなくなった人」を判定する仕組みとなっています。
識別精度の向上
これまでは、トイレの天井に設置したセンサーが、「トイレに入る前」と「トイレから出た後」のシルエットを検知し、輪郭(アウトライン)の差をAI分析により識別していましたが、トイレットペーパーの切れ端や芯など、本来検知しなくてもよいものまで検知されている状況も見受けられました。
そこで、トイレ内の忘れ物として多い、財布や携帯電話など検知すべきものを次のとおり限定し、約7万件の教師データをAIに学習させることによって、識別の精度向上を図りました。
<教師データとして取り込んでいる忘れ物>
財布、小銭入れ、携帯電話、ポーチ、バック、リュック、帽子、傘、メガネ、ハンカチ、杖
導入箇所の拡大
C3 東海環状自動車道 鞍ヶ池PA(内回り)やE8 北陸自動車道 女形谷PA(下り)などで試行的に導入していましたが、3月末までに順次、以下のSA・PAに「アウトラインセンサー」を導入します。
表-1 2020年3月末までに導入する箇所
道路名 | 導入箇所 | 備考 |
E1 東名高速道路 | 港北PA(上・下) 、海老名SA(上・下) | 全ての個室
トイレに導入 |
C4 首都圏中央連絡
自動車道 |
厚木PA(内・外) | 一部の個室
トイレに導入 |
また、東京オリンピック・パラリンピックの開催までに、以下のSA・PAにおける一部の個室トイレへの導入を予定しています。
表-2 東京オリンピック・パラリンピック開催までに導入する箇所
道路名/導入箇所
E1 東名高速道路
中井PA(上・下)、鮎沢PA(上・下)、足柄SA(上・下)、駒門PA(下)、愛鷹PA(上・下)、牧之原SA(上)、浜名湖SA(集約)、豊橋PA(下)
E20 中央自動車道
石川PA(上・下)
E84 西湘バイパス
西湘PA(上)
E85 小田原厚木道路
大磯PA(上) 平塚PA(下)、小田原PA(下)
今後の予定
「アウトラインセンサー」の教師データのアップデートを継続的におこない、引き続き、忘れ物の識別の精度向上を図る一方、上記以外のSA・PAへの導入を検討してまいります。
お問い合わせ先
- ・NEXCO中日本お客さまセンター