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レーダ雨量の合成

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2019-03-28 更新 (河川情報センター)

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レーダ雨量の合成

レーダ雨量計観測値は、合成局にて合成処理が行われて、合成レーダ雨量として配信されます。

 1.Cバンドレーダオンライン合成雨量(※特許取得済)

Cバンドレーダオンライン合成雨量は、全国26基のCバンドレーダ(MPレーダを含む)による観測結果を用いて、解析処理局で雨量換算及び仰角合成等を行った後、合成局で、時々刻々地上観測雨量(全国約1万地点)による補正を行ないながら合成を行った5分毎、1kmメッシュ(日本測地系)の準リアルタイム(約10分遅れ)の合成レーダ雨量です。
メッシュ毎に、精度よく観測できるレーダの優先順位が、あらかじめ登録されており、レーダ雨量計欠測時には、隣接するレーダ雨量計が優先順位に基づいてカバーするようになっています。

レーダ雨量の合成
【図1】 Cバンドレーダオンライン合成における合成マップ

地上観測雨量によるレーダ雨量の補正は、まず一様補正(均質化補正)によってレーダ毎のバイアスを補正し、更にメッシュ補正によって局所で生じるバイアスをメッシュ単位で補正しています。
メッシュ補正は、単体レーダのバイアス補正ならびにレーダ合成が行われた後に、全ての直交座標メッシュに対し、その近隣となる複数の地上雨量観測値を用いて補正を行なっています。

→詳細はこちら

水文観測業務規程にて永久保存が規定されているCバンドレーダ同時刻合成レーダ雨量は、上記オンライン合成レーダ雨量と同様に、地上観測雨量により補正しながら合成したレーダ雨量です。オンライン配信は目的とせず、Cバンドオンライン合成よりも時間をかけて、レーダ雨量の補正に用いる地上雨量データが十分に集まってから補正を行なう(レーダ雨量観測時刻前後の時間帯の地上雨量観測データを利用する)ことで、高精度な合成レーダ雨量となっています。
※ 全国合成レーダ雨量情報提供システム  特許第4369816号
レーダ雨量・補正配信システム     特許第4640718号
レーダ雨量計運用管理システム     特許第5111842号

 2.CバンドMPレーダ・XバンドMPレーダ合成雨量(XRAIN)

XRAINは、全国16基のCバンドMPレーダ雨量計と、39基のXバンドMPレーダ雨量計の観測値を元に、解析処理局で一次処理を行ったのち、合成処理局でクレスマン内挿により合成を行った1分毎、250mメッシュ(世界測地系)のリアルタイム(約1分遅れ)の合成レーダ雨量です。
各メッシュの値は複数のレーダ観測値に重みを付けて内挿することにより算出されています。
偏波観測値を元にしたKdp法による雨量算定を併用することで、地上雨量による補正なしに観測精度を確保できるため、ほぼリアルタイムのデータ配信が可能となっています。
■クレスマン内挿法
クレスマン内挿法によるレーダ雨量計の合成では、一定の高さまでを観測している複数のレーダ雨量データを用いて、レーダ雨量計から近いほど、また観測高度(レーダビームの中心高度)が低いほど重みを大きくした重み付け平均によって各メッシュの雨量を計算しています。
どの高さまでのデータをどのように重み付けするかは、レーダ雨量の品質を確保する上での重要なパラメータです。


【図2】 XRAINにおけるクレスマン合成のイメージ

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